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曲げRが小さい形状はどこまで対応できるか|潰れ・シワが出る理由
2026.08.07
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「もっと小さく曲げられませんか」の限界はどこか
パイプの曲げ加工で、「このRだと厳しいです」と言われた経験はないでしょうか。
設置スペースの都合で、できるだけ小さく曲げたい。図面上はきれいなRでも、実際に曲げようとすると潰れたりシワが出たりして、思ったとおりにいかないことがあります。曲げRには、素材や径・肉厚によって現実的な限界があるからです。
なぜ小さく曲げると潰れるのか
パイプを曲げると、外側は引き伸ばされ、内側は圧縮されます。
曲げRを小さくするほど、この引っ張りと圧縮が強くなります。外側は伸ばされて肉が薄くなり、内側は圧縮されて余った肉がシワになる。無理に小さく曲げると、断面が真円を保てなくなって潰れてくる。これが「小さく曲げると潰れる」の中身です。
素材によって曲げやすさが違う
同じRでも、素材によって曲げやすさは変わってきます。
銅は比較的粘りがあって曲げに追従しやすい一方、薄肉だと潰れやすい面もあります。ステンレスは硬くてスプリングバック(曲げた後に少し戻る現象)が大きく、狙った角度に収めるのに調整が要ります。アルミは軽くて扱いやすい反面、伸びの限界を超えると割れが出ることもある。素材ごとのクセを踏まえて、無理のないRを見極めることになります。
肉厚と径のバランスも効いてくる
曲げやすさは、肉厚と径のバランスにも左右されます。
径に対して肉厚が薄いパイプは、外側が伸びたときに支えきれず潰れやすくなります。逆に肉厚があれば小さいRにも耐えやすいですが、そのぶん曲げるのに力が要る。「この径・この肉厚なら、Rはここまで」という目安が、素材ごとにおおよそ決まってくるところがあります。
潰れを抑える方法もある
小さいRでどうしても曲げたい場合、潰れを抑える工夫もあります。
パイプの中に芯金(マンドレル)を入れて内側から支えながら曲げる方法だと、断面の潰れを抑えられます。ほかにも、曲げの速度や型の選び方で仕上がりが変わってきます。設備と経験がある現場だと、「このRでも芯金を使えばいける」といった判断が具体的に出せることがあります。
ただ、こうした工夫にも限界はあります。物理的に無理なRを追いかけるより、少し形状を見直したほうが早いこともあるので、そこは相談しながら決めていくのが現実的です。
図面の段階で聞いてしまうのが早い
曲げRが厳しそうかどうかは、素材・径・肉厚の組み合わせで変わるので、カタログ的な正解があるわけではありません。
「このRでいけるか」「厳しいならどう形状を変えれば作りやすいか」は、図面の段階で加工側に聞いてしまうのが一番早いです。作れないと分かってから設計をやり直すより、早めに当たりをつけておいたほうが、結果的に手戻りが少なくて済みます。
「このRで曲げられるか確認したい」「形状の見直しから相談したい」という段階からでも、お気軽にご相談ください。
辰己屋金属株式会社 代表取締役社長 奥出真通
辰己屋金属株式会社
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