本当の自由とは、何か？

現代を生きる私たちに与えられた、最大の自由とは何でしょうか？

歴史を鑑みれば、過去を生きた方たちが、夢にまで見ただろう「自由」を、私たちは与えられているのだと思います。

それは、

　「どんな生き方をするか？」
　「どんな仕事をするか？」
　「誰と、生きていくか？」
　「一度きりの人生で、何を成すか？」

つまり、どんな未来を生きるかを、自ら選択ことが出来るという「自由」です。
これは、奇跡のような贈り物を私たちは与えられているのだと思います。

しかし、過去の経験や限界という「自己限定」に囚われながら生きる人。
つまり、勝手に自分の限界を決めつけて、過去の枠の中で生きている人や、その時の感情に振り回されて生きている人、自ら決めずに、周囲に流され、生きている人が多いようにも感じます。

その人生は、確かに楽(ラク)な人生かもしれません。しかし、心の底から楽しい人生ではないでしょう。人は、強く思い描けた未来を生きる事が出来る。私は、そう信じています。

自らの信念のみを軸として、

「何のために？=目的」
「何をいつまで？=目標」

が定まれば、

「どうやって？=手段」

は自ずと見えてきます。
後は、決断をし、前に進めばよい。
その選択が正しかったかどうかは、その後の生き方によって決まるのです。


先日、一通の手紙が届きました。
以前、大変お世話になった社長様からでした。

「生前のお別れのご挨拶。」

そう記されていました。

心に、突き刺さるような痛みを感じました。その社長の笑顔が思い出されます。
末期癌であり、ホスピスへ行かれることを拒否され、家族と共に、穏やかに、最後の日々を過ごされているとの事でした。

沢山のことに挑戦し、沢山の人と出会い、幸せな人生であったと、生き切ったと、沢山の感謝の言葉とともに、震えた字で8枚にも渡る手紙でした。

人生のゴールを定め、その道を歩み続ける。挑戦し続ける。
しかし、そのゴールに辿り着けるかは、誰もわからない。

辿り着けないかもしれない。しかし、それでもよい。

そのゴールを目指し、歩み続けた日々こそが、幸せな人生だったのだ。

社長の生き様に、言霊に、生きていく勇気を、頂きました。


　　　　　　　　辰己屋金属株式会社　代表取締役社長　奥出真通