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プロフェッショナルの「奥義」とは何か?

2025.12.18

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一流のプロフェッショナルを目指し、人生を歩み続ける時、その飛躍の鍵となる、二つのきっかけがあります。

①「身につけた高度な個別の技術が一つとなる『全体性』」を獲得した時。
②「技術の在り方」ではなく「心の置き所」とでも呼ぶべきものを掴んだ時。

例えば、一流のプロフェッショナルが発揮する、高度なセールス能力。

それは、高度な専門知識、卓越したロジック、洞察の優れた質問力、間の取り方、沈黙の場創り、プレゼンの姿勢、身振り手振り、表情や眼差し、発声、切り返しのタイミングなど、一つひとつの技術を個別に習得しただけでは、決して身につける事はできません。

そうした個別の技術を磨いても、お客様の共感が得られるセールスが出来ない時、それを見ていた一流のプロフェッショナルから、率直なアドバイスを受ける事があります。

君は、「お客様に売りつけてやろう」という気持ちが強すぎる。
お客様は、その操作主義を感じ、気持ちが離れていく。

君の説明は流暢だが、どこか「上から目線」になっている。
その無意識の傲慢さを、お客様は感じ、気持ちが冷めていく。

こうした指摘を受け、心の中にある「焦りや不安感や恐怖心、傲慢さや驕り」に目を向け、エゴと正対し、謙虚にそれを受け止め、反省し、これまでの「心の置き所」の誤りに気付いた時、その人間は初めて「スキル倒れ」という、プロフェッショナルの世界に存在する自戒の言葉の意味を掴み、一流のプロフェッショナルの道を歩み始めるのです。 さらに、この「心の置き所」を掴み、目の前のお客様に正対した時、それまでに身につけた「個別の技術が一つ」となり、自然と、そして最善のタイミングで発揮できる「全体性」を獲得するのです。

すなわち、プロフェッショナルの高度な能力に「奥義」があるのだとすれば、それは「技術の在り方」ではなく、その技術の奥にある「心の置き所」に他ならないのです。

             辰己屋金属株式会社 代表取締役社長 奥出真通

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