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パイプ曲げの「割れ」を防ぐには。材質と曲げRの考え方
2026.02.26
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割れが起きる場面を整理する
パイプ曲げで起きる割れは、見た目の小さなヒビでも後工程や使用中のトラブルにつながります。
だからこそ、割れが出た時は加工条件だけでなく、材料と設計条件まで含めて見直すことが大切です。
特に曲げ部の外側は引っ張られます。
この引っ張りに材料が耐えられないと割れが発生します。
割れを防ぐ第一歩は、どの位置で、どんな状態で割れたのかを整理することです。
・曲げ直後に出るのか
・後で広がるのか
・外側なのか
・溶接部に近いのか
ここが曖昧だと対策がズレます。
材質選びで割れやすさは変わる
割れの発生は、材質の選び方と材料状態に強く影響されます。
同じ材質名でも、硬さや加工履歴、ロット差で曲げやすさは変わります。
硬い材料ほど延びにくく、曲げ外側で割れやすくなります。
また、肉厚や外径のばらつきがあると、局所的に負担が集中することがあります。
割れが増えたタイミングで材料ロットが変わっている場合は、材料起因の可能性も疑います。
用途の要求を満たしつつ、成形性も確保できる材質を選ぶことが、割れ対策の土台になります。
曲げRは割れ対策の中心になる
割れを減らす上で、曲げRは非常に重要です。
曲げRが小さいほど、外側の伸びが大きくなります。
つまり割れリスクが上がります。
図面上の曲げRが厳しすぎると、どれだけ条件を詰めても限界が出ます。
割れが出る場合は、まず曲げRを見直せる余地があるかを確認します。
機能的にRを小さくする必要があるのか。
組立や干渉を避けるためだけに小さくしていないか。
必要機能から逆算して、無理のないRに調整できると改善が早いです。
割れを減らすための確認順を決める
割れ対策は、順番を間違えると遠回りになります。
最初に材料仕様と実測を確認します。
材質、外径、肉厚、公差が想定通りかを押さえます。
次に図面条件を見ます。
曲げRと直線部の長さ、端面からの寸法条件が現実的かを整理します。
その上で加工条件を詰めます。
割れが外側に集中する場合は、材料変更やR変更が効くことが多いです。
加工側だけで無理に合わせようとすると、割れが再発しやすくなります。
まとめ
パイプ曲げの割れは、材料の延びやすさと曲げRの厳しさが重なると起きやすくなります。
割れが出た時は、材料仕様と材料状態を確認し、図面の曲げRが妥当かを整理してから加工条件を詰めるのが近道です。
パイプ曲げ加工の割れ対策や材質選定でお困りの際は、辰己屋金属株式会社までお問い合わせください。
辰己屋金属株式会社 代表取締役社長 奥出真通